自分はパンセクシャル。性自認のきっかけ②。
総太が今日はハードな1日だったらしく、とっとと寝てしまいました。
あんなことや、こんなこと書かれているとも知らずに。ふふ(悪魔か。
そんな恋人の寝顔といびきを思い出しながら、話の続きをします。
夜這いで驚いた俺は長ーいキスの後(驚いてすぐにリアクションできなかった)、一旦総太を引き離した。
何してるん?と聞こうと思ったのですが…………言えなかった。
俺を見る総太の目に恐怖が宿っていたから。
男が男にキス。しかも、恋人でもない友人関係だった総太と俺。俺が年上な事もあって懐いていたのは知っていたが、まさかそういう感情だとは思っていなかった。
総太は殴られても仕方ないとその時思ったらしい。そりゃーそうだ。
カラオケで優しい歌をチョイスしていた総太。
お祭りへ行くバスで隣で楽しそうにしていた総太。
相談事があるという事で、電話で緊張気味に話していた総太。
彼はカミングアウトもしていなかったし、鈍感な俺は気付きもしてなかった。
そんな相手にキス。怖がりな総太を思えば、ありったけの勇気を振り絞ったんだろう。
ここで、拒絶したらどんな顔するんだろう。あるいは………?。
その時だと思う。自分の中で何かがはじけた。
見たくなったのだ。拒絶された表情ではなく、もっと違う総太を。
気付いたら身体を寄せて、またキスしていた。
そう、今度は俺の方から。
その③に続く。